天板の反りとたわみとねじれ

2023/04/03

メラミン天板の裏面は見えない部分として無塗装合板のままです。(ラワン合板またはシナ合板)

メラミン化粧板仕上げ天板の裏面は無塗装シナ合板(シナベニヤ)

メラミン化粧板仕上げの天板で裏面にメラミン貼る場合と貼らない場合には撓み(タワミ)に大きな違いがでます。

タワミとは、上の黒い天板写真のように端々に支持脚をつけると天板自重や載せる物の重さによってパネルが沈むことです。

天板の裏面を無塗装合板にする理由には、コストもありますが上面だけにメラミン化粧板を貼ると接着剤が硬化する時の影響で天板全面にゆるやかな山なりのソリができます。

このソリはタワミ抑止に利用できます。

メラミン化粧板天板の反りタワミ対策を施したテーブルやデスク、カウンターの天板
(上の画像は裏面無塗装合板による山なりのソリ)

裏表同じ条件になる両面メラミン化粧板仕上げのパネルは反りの無いフラットのパネルになります。

フラットなパネルを水平にして左右の端々の脚で支えると、当然マイナス状態のタワミが生じます。

物を載せるとさらにタワミます。

初めから山なりのソリのある天板は水平にして物を載せてもマイナス状態にならない効果があります。

大きなサイズで裏面もメラミン化粧板を貼る場合は、中央部分も支えたり、タワミの出ない程度の脚と脚の間隔で設置してください。

天板サイズにもよりますが、脚と脚の間隔は1200mm以内が理想です。

◆山なりのソリの天板を載せる受け座の中央や周囲の裏面からビス止め固定ができるしっかりした台座の場合はビス締め付けでソリを矯正できます。

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反りの無いフラットなパネルにするには裏面も同じ条件のメラミン化粧板仕上げにする必要があります。

色柄や品番は同じでなくても大丈夫です。

業者によってはバッカー材と言うメラミン化粧板の基板を使用しています。

バッカー材はメラミン化粧板の裏面のようにざらついていて荒木の表面のような質感です。

バッカー材の色合いは、濃い物やベージュ系があります。濃い色のバッカー材↓↓

メラミン化粧板天板ソリ止め裏面用バッカー材

当社でソリ無しパネルを希望する場合の裏面は、希望のメラミン化粧板の品番を指定してください。

または、裏面の色柄にこだわらない場合は当社在庫のメラミン化粧板を裏面用に使用します。

●裏面もメラミン化粧板仕上げにして反りの無いフラットな天板が適している設置例

・既存天板や台座にペタリと載せる天板

・中央一本脚や中央部分で支える天板

・コタツの天板

・天板を載せる台座から結露等で湿気が浸透する場合は両面仕上げが無難(コンクリート製の台座やキャビネット等)

・天板表面と裏面に極端な温度や湿度の差が生じる環境の場合

タワミ抑止に一番の効果がある対策は天板の厚みを厚くすることです。

市販の反り防止金具等ではタワミ対策にはなりません。

脚と脚の間に貫桟が通っている脚もタワミ対策には効果があります。

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市販の低圧メラミン化粧板仕上げの天板やメーカー製の高圧メラミン化粧板天板ではMDFやパーティクルボード、厚みのある合板にメラミン化粧板を直接貼っています。

当社のメラミン化粧板天板の内部構造材は木芯材を基板材にして、さらに裏表両面に合板を高圧プレス機械で圧着した上にメラミン化粧板を貼り合わせています。

木芯材は木の繊維が通っていますからタワミ癖が付きにくい特長があります。

パーティクルボードやMDFは木を細かく砕いて接着剤で硬化形成された合板ですから木の繊維が通っていません。

木の繊維が通っていないとタワミ癖が付きやすいと言えます。

パーティクルボード仕様によるタワミ癖が生じたパネル

メラミン天板のねじれについて

メラミン化粧板を貼る基板に初めからソリやねじれがあるとメラミン化粧板を貼ってもねじれは解消されません。

メラミン化粧板を貼る基板にはランバーコア合板(シナランバー含む)や厚みのあるラワン合板、パーティクルボード、MDFが一般的ですが特にランバーコア合板や厚みのあるラワン合板には初めから反りや捻じれが生じている物が多いです。

ランバーコア合板や厚みのある合板を使用する場合は、さらに裏表に2.5mmや4mmの合板を高圧プレスすることで反りやねじれを解消したり、各種合板を複数枚高圧プレスでソリやねじれ面の対象面を合わせるように貼り合わせるとねじれが均等化されソリやねじれが解消できます。

メラミン化粧板はねじれの無い基板に貼る事は大切です。

コスト対策のため基板に直貼りする場合でも反りを見極めて貼ります。

◆◆テーブルやデスクの天板使用ではなく、扉やパーテーション等のようにパネルを固定しない用途の場合は、両面メラミン化粧板仕上げが原則です。

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